遷移モードPFCの試作

UCC28056による遷移モードPFCの基板設計をまとめておきます。

UCC28056A_760805410

主要部品としては、

PFCコントローラ:

UCC28056B

PFC-Choke:

760805410

MOSFET:

IPAN60R210PFD7S

Diode:

STTH5L06FP

を使用しています。

 

なお、ZCD/CSは補助巻線から行っています。

UCC28056,Using Auxiliary winding voltage for driving ZCD/CS Pin (Rev. B)

 

また、補助電源はUC256404のRVCCから取得しています。

 

 

以下に設計のポイントをまとめておきます。

まず、UCC28056Bは、重負荷(4x 1,000uF x 48V)を起動できず、UCC28056Aでは問題なく起動できました。

PFCの名目電圧390Vに対して、Brown-in電圧が360Vと低くなるようなアプリケーションでは、OVP2が無効になっている必要があるようです。

 

また、UCC28056のVOSNSはOVPの検出にしか利用していないようで、制御はZCD/CSとCOMPだけで行っているようです。

計算ツール

UCC28056x Design Calculator (Rev. B)

が提供されていて、回路定数の設計そのものは容易です。

 

次に、Valley Delay Adjustment(Rdg)の設計ですが、

IPAN60R210PFD7SのCo(tr)=330pFと

760805410のL=225uHから、

Tzdcr=2*3.14*sqrt(330*225)/4=428nsとなり、

Tzcdr0=170ns, dTzcdr5=255nsから、

Rdg5=18k Ohm

を選択しています。

最後に、待機電力の削減に関する、参考資料をまとめておきます。

Optimizing Efficiency and Standby Power With the UCC28056 in Offline Application (Rev. B)

Exceeding Modern Energy Standards with ‘Always On’ PFC and LLC Controllers​ (Rev. B)

 

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遷移モードPFCの基板設計

UCC28056による遷移モードPFCの基板設計をまとめておきます。

主要部品としては、

PFCコントローラ:

UCC28056B

PFC-Choke:

760805410/760804310

MOSFET:

IPAN60R210PFD7S

Diode:

STTH5L06FP

Buck Converer IC:

LNK3294P

を想定しています。

ZCDは補助巻線から行い、

補助電源は降圧コンバータを利用します。

Eagleの回路図です。

Eagleの配線図です。

PFC-Chokeはどちらでもさせるようにしました。

Eagleの基板上面のパターンです。

大電流が流れるところをポリゴンにしています。

Eagleの基板下面のパターンです。

大電流が流れるところと基準電位になるところをポリゴンにしています。