Pioneer S-ST05の周波数特性と音場補正

Pioneer S-ST05の周波数特性と音場補正をまとめておきます。

 

12cmエッジレススピーカーと2.5cmソフトドームのネオジウム内磁型2Wayバスレフです。

13kHz HPF 12dB/Octのアドオンにして、吸音材を追加しています。

 

REWのEQ画面です。

低域のピークは部屋の定在波、高域のピークは分割共振と思われます。

もともと6dB/Octのネットワークでオーバーラップを広く取っていたため、

抜けが悪い感じになっていました。

176Hz, 347Hz, 506Hz, 3,704Hz, 7,370Hz, 10,627Hzのピークをつぶす

EQになっています。

音の方は、抜けがよくなりましたが、

ツイーターの能率が低いようで、

高域を早めに下げてつながりを良くするように

微調整をした方がよいかもしれません。

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最大平坦になるLCの組み合わせその2

8 Ohm, 6 Ohm, 4 Ohmで、

fc=20kHz-1kHzの最大平坦になるLCの組み合わせをまとめておきます。

赤くした組み合わせは、

実機(PT20/PW80, S-ST05, CP15E, S-300, D-N7TX)で製作して、

試聴しています。

コイルは、フェライトコア(例:0.15mH)、

コンデンサは、電解コンデンサ(例:8.2uF)、

を使用しています。

 

8 OhmのLC組み合わせ表

6 OhmのLC組み合わせ表

4 OhmのLC組み合わせ表

基本的に、

ウーファーのロールオフ周波数に合わせて、

ツイーターのHPFのカットオフ周波数を選択しています。

0.07m Ohm, 0.05m Ohmのコイルは、

既存のコイルで巻数を減らしてLCメーターで測定し、

調整しています。

音の方はといいますと、

肩特性が平坦なので、

ツイーターがやかましくなくなります。

また、

クロスオーバー帯域が減少して、

位相の変化する領域も高域側だけなので、

低域の明瞭感が増します。

 

 

Pioneer S-ST05の改造その4

S-ST05のツイーターですが、

ネオジウムマグネット内磁型で

35KHzまでをカバーしているようです。

 

しかし、もとのネットワーク

(3kHz 6dB/Oct LPF, 20kHz 6dB/Oct HPF)では、

ウーファーとツイーターのかぶりが広すぎて、

今ひとつです。

 

念のため、エッジレス構造のウーファーだけ

ネットワークをスルーで測定してみたところ、

14kHzまで高域が伸びていることがわかりました。

 

実際ウーファーだけで、

フルレンジとして充分に聴ける音です。

 

ということで、ツイーターの低域側をカットすべく、

13kHz 12dB/Oct(1uF, 0.15mH)のHPFを

ツイーターにかける構成にしました。

 

もともと付いている0.41mHのコイルの巻数を減らして、

0.15mHに調整したものと、

もともと付いていた1uFの電解コンデンサとで

構成したHPFをツイーターに、

ウーファーをスルーにするように、

配線を変更しています。

吸音材もニードル・フェルトを

キャビネット上部の空間と

下部のバスレフポートを囲む位置に、

貼ってみました。

 

結果としては、上出来だと思います。

エッジレス・スピーカーの音が

ストレートに出てくる感じです。

 

Pioneer S-ST05の改造その3

S-ST05のネットワークを4kHz, 12dBで

クロスさせるとどうにも高域がうるさいので、

ネットワークの構成を

4kHz 12dB/Oct LPFと20kHz 6dB/Oct HPF

に変更しました。

もともとツイーターに付いていた1uFの電解コンデンサを

ケーブルにつなぎこんで再利用しています。

 

結果としては、

ウーファーとツイーターのオーバーラップが少なくなって、

低域の明瞭感が増します。

 

ツイーターの能率が高いのか、

このネットワーク構成でもかなりシャキシャキ鳴ります。

 

5Lのエンクロージャーのネットワークは一筋縄ではいきませんね。

吸音材をもう少し入れたいところですが、

スペースが非常に限られます。

 

ネットワークの位置を変えて、

ツイーターの裏(ウーファーの上)に、

波形スポンジを入れてみますかね。

 

Pioneer S-ST05の改造その2

0.41mHのコイルと1uFのコンデンサによるネットワーク

(3kHz, -6dB/Oct LPF, 20kHz, -6dB/Oct HPF)を取り除いて、

手持ちの4kHz, -12dB/Octの4k-LPF-84k-HPF-8

S-ST05に組み込んでみました。

通常、12dB/Octのクロスオーバーは、

逆相で接続しますが、

6kHzにピークがあるようで、

うるさいため、同相で接続しました。

 

これで、小音量でも不満なく聴ける感じになりました。

 

Pioneer S-ST05の改造

12cm エッジレスウーファーと2.5cmツイーターの

Pioneer S-ST05を入手しました。

 

このスピーカー、大音量だといい感じで鳴るのですが、

小音量だとボーカルが埋もれてしまうような感じです。

 

そこで、まずは分解してみました。

四隅のグリルネットをはめる

プラスチックのブッシュをラジオペンチなどで引き抜くと、

ねじにアクセスできます。

 

フロントバッフルに

ユニット、ネットワーク、バスレフポートが

一体になっているので、

簡単に分解できます。

 

端子台とフロントバッフルのケーブルが短く、

取り回しにくいのが難点です。

吸音材は入っておらず、

最低限の鳴き止めのテープがところどころに貼ってある程度です。

また、ウーファーのマグネットの後面がエンクロージャーの

後面のリブに接する形になっています。

 

ネットワークは、L=0.41mH, C=1uFとなっていて、

S-ST05-LR取扱説明書にはクロスオーバー周波数は5KHzとありますが、

-6dB/Octで3kHz-20kHzまでオーバーラップしているようです。

エッジレス・スピーカーは、

2つのダンパーでボイスコイルを支えているようです。

 

ということで、とりあえず、天面、左面の上下、右面の上下、

5カ所に10mmのニードルフェルトを貼りました。

 

これだけでも、だいぶ聴きやすい感じになりました。

 

さらに手を加えるとすれば、

ツイーターの後ろの左右の空間に

3kHz 12dB/OctのHPF/LPFネットワークを

組み込む感じでしょうか。