フルブリッジD級アンプの方式を調べていて、3レベルPWMを見つけました。
D級パワー・アンプの回路設計
3-level PWM vs 2-level PWM
回路の動作を理解するために、LT SPICEでシミュレーションしてみました。
LT1058でPI制御と電圧および電流状態制御を行っています。
LT1057で電圧センシング、LT6106で電流センシングを行っています。
LT1364で400kHz,+-3Vの三角波を生成しています。
過電流制御はウィンドウコンパレータ(LM393)で行っています。
20kHz, +-1Vの矩形波入力時の過渡応答です。
PWM変調の波形を見ると、三角波の頂点に対して上下左右対称にフェーズシフトしている様子がわかります。
デッドタイムはZVSになるように調整しているので、常にソフトスイッチングすることになります。
20kHz,+-0, 0.25, 0.5, 1Vの正弦波入力時の過渡応答です。
フルブリッジなので、電源電圧の2倍までの振幅が得られます。
他励式なので、スイッチング周波数は一定です。
FFTで周波数領域を見てみます。
20kHzと400kHzに入力(正弦波)と搬送波(三角波)のスペクトルがたっていて、
高調波も確認できます。
スイッチング周波数は等価的に2倍になり、変調ノイズ成分も出力電圧に比例するため、
ローノイズです。