300Wアクティブクランプ・フォワードコンバータの基板設計

300Wアクティブクランプ・フォワードコンバータの基板設計をまとめておきます。

なお、同期整流用のMOSFETドライバをLTC4446に、

MOSFETをIPA105N15N3に変更しています。

 

EAGLEの回路図はこちらです。

基板のレイアウトはこちらです。

基板上面のベタパターンはこちらです。

基板下面のベタパターンはこちらです。

同期整流のための4つのMOSFETと

2つのMOSFETドライバの配置スペースが必要になるので、

基板上側に1次側、基板下側に2次側を配置しています。

また、ADP1074のPGOOD端子にはプルアップ抵抗とLEDをつないでいます。

あと、IRFP240IRFP9240は基板上側に配置しています。

 

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300Wアクティブクランプ・フォワードコンバータの回路設計

300Wアクティブクランプ・フォワードコンバータの回路設計

をまとめておきます。

D級アンプ用に、入力AC100V, 出力DC+-50Vの正負電源を構成します。

 

フォワード・コントローラに

ADP1074

絶縁型ゲートドライバに

ADuM4120-1A

フォワードコンバータの

Nch MOSFETに

IRFP240

アクティブクランプの

Pch MOSFETに

IRFP9240

同期整流用のNch MOSFETに

IPA086N10N3

をそれぞれ用いています。

 

LTspiceによる回路図を示します。

ADP1074の2次側のグランドを-50Vにして、

+50Vの同期整流用のMOSFETを

ADuM4120-1Aで駆動しています。

 

起動時の過渡解析の結果を示します。

緑がDC+50V、青がDC-50Vの出力です。

アクティブクランプなので、

RCDスナバの抵抗の発熱の問題はなく、

プッシュプルと違って、

1次側のMOSFETの耐圧も入力電圧を基準にすればよいのですが、

スイッチングに伴うサージ耐量だけが気になります。

 

クールMOSFETアンプの設計

試作を経て問題点や改善点がいろいろ明らかになったのと同時に
設計コンセプトも変化してきました。

便宜上、今追求している、理想ダイオード正負電源と

サスペンデッド電源によるMOSFETアンプを

クールMOSFETアンプと呼ぶことにします。

 

ドライバ段と出力段の組み合わせでSiCやUHCにも出来ますが、
そこは本質ではないことに気が付きました。

半導体アンプである以上、温度特性と放熱が常に問題になります。
純A級アンプが一番わかりやすいと思います。

一方で、D級アンプが電力効率としては一番良いですが、
スイッチングノイズとキャリアのフィルタリングの問題が避けられません。

クールアンプの設計コンセプトはオペアンプで信号処理を完結して、
電力は出来るだけ熱に変えずにスピーカーに送り込むことにあります。

結果的に温度特性のよい領域と電源電圧を効率よく使えることになります。

放熱と電流(ドレインとソースのパターン幅)を大きくしようとすると、
TO-220パッケージのMOSFETよりも
TO-247パッケージのMOSFETが有利になります。

なので、次はTO-247パッケージによる設計および試作を検討しています。

LT1166でバイアス調整を自動化して温度補償をなくすために、
電流検出抵抗が0.22Ω必要なので、
UHCにこだわってもここがボトルネックになります。

また、SiCは準コンプリメンタリにするためドライブ段が必要になり、
回路規模とBJTの放熱がボトルネックになります。

なので、出力段用MOSFETは、

純コンプリメンタリのTO-247でオーディオアンプの作例が多い、
IRFP240, IRFP9240をターゲットにします。

irfp240irfp9240

また、理想ダイオード正負電源の整流用MOSFETはIRFP7530をターゲットにします。

irfp7530

ケースはこんな感じ。

hyr88-43-23-amp2