アクティブクランプ・フォワードコンバータのパラメータ設計

アクティブクランプ・フォワードコンバータの設計で、

最大デューティ比、巻数比、

メインスイッチ、クランプスイッチ、

クランプ容量、デッドタイム、

などを決める上で、

わかりやすい資料とツールがあったので、

紹介しておきます。

 

AND8273/D Design of a 100 W ActiveClamp Forward DC-DCConverter for TelecomSystems Using the NCP1562

NCP1562 Design Worksheet

 

Application Noteの

ACTIVE CLAMP FORWARD TOPOLOGY

TRANSFORMER

ACTIVE CLAMP STAGE

MAIN SWITCH

Desigh Worksheetの

Step1: System Specifications

Step2: Power Stage

Step5: Active Clamp Stage and Soft Switching

が特に参考になります。

 

これらを踏まえて、

最大デューティ比=0.6、

巻数比=1.4、

メインスイッチ=IPA60R180P7S

クランプスイッチ=IPA60R600P7S

クランプ容量=6800pF、

デッドタイム=72ns

としました。

 

また、最大デューティ比と巻線比に応じて、

2次側の電圧が100Vを切ったので、

同期整流スイッチ=IPA086N10N3

としました。

 

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ハイサイド・アクティブクランプ構成の検討

耐圧の大きなPch MOSFETがない場合の、

Ncn MOSFETによるハイサイド・アクティブクランプの構成方法を

LT3752-1のデータシートから引用しておきます。

 

HI 側アクティブ・クランプ構成(LT3752-1)
入力電圧の高いアプリケーションでは、

利用可能なPチャネルMOSFETのVDS定格の不足のため、

LO側アクティブ・クランプ構成では

アクティブ・クランプ・スイッチとして使用できな
いことがあります(図13)。

この場合は、HI側アクティブ・クランプ構成(図17)

を使用したNチャネル手法を使用する必要があります。

この構成では、SWPとVINの間の

アクティブ・クランプ・コンデンサのスイッチング用に、

ゲート・ドライブ・トランスまたは

簡単なゲート・ドライブ・オプトカプラを使用して

NチャネルMOSFET(M2)を駆動する必要があります。

また、Nch用にはPch用のゲート駆動信号(図1. のAOUT)を位相反転する

必要があるようです。

 

これらを踏まえて、

ADP1074のPgate(LT3752のAOUTに相当)を

Nch MOSFET(Spiceモデルは2N7002)で位相反転して、

ADuM4120-1Bでハイサイド構成の

アクティブクランプNch MOSFET(SpiceモデルはR6020PNJ)を

ドライブする回路をシミュレーションしてみました。

LTSpiceの回路図を示します。

過渡解析の結果です。

緑がPgate, 青がNgate, 赤が反転してレベルシフトしたPgateです。

 

これで、汎用の600VのNch MOSFETから

IPA60R180P7Sなどを、

自由に1次側のスイッチングディバイスとして選択できます。