Markaudio CHR70の周波数特性と音場補正

Markaudio CHR70の周波数特性と音場補正についてまとめておきます。

 

10cm フルレンジ メタルコーンで、バスレフにしています。

 

REWのEQ画面です。

低域のピークは部屋の定在波、744Hz周辺のピークは分割共振と思われます。

65.6Hz, 92.3Hz, 172.5Hz, 269Hz, 744Hzのピークをつぶして、

111Hzを持ち上げるEQになっています。

音は、低音がすっきりして、

高域まできれいに伸びる感じです。

 

もともと極めてフラットな特性で、

軸特性も穏やかなため、

よいスピーカーだと思います。

 

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バスレフポートの共振周波数と群遅延

エージングをしながら、どうも低音がしっくりこないので、

バスレフポートの長さを変えて見ました。

シミュレーションとしては以下の通りです。

共通:CHR70, fs=68Hz, NC7, Vo=10.2L

STBP35-103mm, fd=47Hz, Group Delay=25ms

STBP35-73mm, fd=53Hz, Group Delay=20ms

STBP35-43mm, fd=64Hz, Group Delay=18ms

音の変化としては、

ポートを短くすると群遅延が小さくなって、

いわゆるキレのよい低音になります。

テストトーンによるレスポンス測定では、

いずれのポート長でも55Hzまでは十分出ているので、

このユニットとエンクロージャーでは、

ポート長は43mmで十分のようです。

 

一般的に群遅延は20ms以下(50Hz)が望ましいとされているようですが、

実際の聴感としても、

群遅延が20msを超えると、

長時間のリスニングでは、

聴き疲れ(乗り物酔いに近い感じ)します。

 

CHR70とSTBP35によるバスレフスピーカーの試作

CHR70STBP35によるバスレフスピーカーを組んでみました。

エンクロージャーはNC7ベースのものを利用しました。

Vo=10.2L, fd=47Hzとなっています。

吸音材はエプトシーラー(EE-1010)をバッフル面以外の5面に貼っています。

テストトーンによる簡易測定では、55Hzまできちんと出ています。

 

音の印象としては、上から下まで極めてフラットで、モニターとして最適という感じです。

吸音材の効果か、いわゆるメタルコーンの癖のようなものは全く感じられません。

FF105WKの方が、派手な音がします。