3レベルPWM D級アンプの試作

3レベルPWM D級アンプを試作しました。

 

主要ディバイスは、

制御用にADA4001-2,

三角波生成用にLT6275,

電流検出にLT1995,

コンパレータにLT1713,

PWMドライバにSi8244,

出力段のSiC MOSFETにC3M0280090D

をそれぞれ使用しています。

 

肝心の音は、

エージングが進んでいる段階ですが、

リファレンスモニタに用いているS-300

ロックコンサートのライブ音源を聴く限り、

自然な感じで色づけのない感じです。

 

ハーフブリッジのGaN電流モードD級アンプとの比較になりますが、

もはやこのレベルになると、

フルブリッジやハーフブリッジなどの

回路方式による音質の違いというのはほとんど感じられません。

 

400Wの出力が必要でない限り回路規模が大きくなるので、

100Wまでならハーフブリッジの電流モードD級アンプで

十分なのかもしれません。

 

PSFBとZVS-BTLの関係

これまでPSFB-ZVSによるClass Dアンプの設計を進めてきましたが、

PSFBをD-FlipflopとXORで実装すると、

PWM入力が分周されてしまうため、

アナログ回路ではフィードバックが困難なことがわかってきました。

 

理解を深めるために、

PSFBとFB-PWMのスライドを

Power Converter Topology Trends

から引用します。

PSFBでは、

左右のハーフブリッジのゲート信号をPhase Shiftして、

オーバラップすることで、

赤の期間(Freewheel)を生成して、

ソフトスイッチしていることがわかります。

 

一方、

このオーバラップをデッドタイムで置き換えると、

通常のFull Bridge(BTL)に相当することがわかります。

つまり、ZVS-BTLではデッドタイムが

実質的なFreewheel期間になっています。

 

BTLは、PSFBのように論理回路(D-Flipflop, XOR)を用いずに、

コンパレータのコンプリメンタリ出力で左右の

ブリッジをドライブする形で簡単に実装でき、

プロパゲーションディレイもハーフブリッジ構成と変わりません。

 

また、

ZVSのためには、

デッドタイムを細かく調整できるゲートドライバが必要です。

 

低消費電力ヘッドホン・ドライバの検討

LTC6262によるBTLのヘッドホンドライバの回路図とTHDが出ています。
BTL出力なので、ステレオヘッドホン側の入力ケーブルをL/Rで分けるか、
L/RのBTL出力をカップリングコンデンサかトランスでグランドを共通化する必要があります。
携帯用途で電池の持ちが重要なら試してみる価値はあります。