D級アンプとスイッチング電源の電流モード制御

D級アンプとスイッチング電源の電流モード制御の関係をまとめておきます。

こちらの資料が参考になります。

スイッチング電源の電流モード制御

Switching Power Supply Current Measurements

まず、ハーフブリッジのD級アンプは降圧コンバータと同じアーキテクチャになります。

降圧コンバータのアーキテクチャ

具体的には、2のスイッチングノードから電圧モードの制御を3のLPFの出力ノードから電流モードの制御をそれぞれかけます。

平均電流モード制御のブロック図

自励式のD級オーディオパワーアンプに適用する場合、電流モードの制御としては平均電流モードで、電流検出アンプからのフィードバックと分圧抵抗からのフィードバックをスイッチングノードと出力のグランドの違いなどを考慮して積分回路とコンパレータの間にPI制御ループを構成する必要があります。

またオーディオパワーアンプの場合、負荷がスピーカーなのでLPFの周波数特性がスピーカーのインピーダンスの影響を受けますが、LPFの出力電流と電圧をフィードバックすることで制御できます。また、電流検出による短絡保護も実現できます。

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LNK3294による400V入力12V出力の補助電源の回路設計

LinkSwtich-TN2による400V入力12V出力の補助電源の回路設計をまとめておきます。

こちらのリンクが参考になります。

LinkSwitch-TN2 Data Sheet

RDR-737 – 1.44 W Non-Isolated Buck Converter Using LinkSwitch-TN2 900 V

補助電源をACやPFCの出力から降圧コンバータを少ない部品で構成できます。

 

その他主要部品:

ダイオード:

UF4007

SBYV26C

コイル:

RLB9012-152KL

 

 

 

LT8315による400V入力12V出力の補助電源の回路設計

LT8315による400V入力12V出力の補助電源の回路設計をまとめておきます。

 

補助巻線がないトランスによるLLCコンバータなどで

12Vの補助電源を400VのDCバスから直接、

構成することを想定しています。

 

データシートに載っている、

入力電圧範囲の広い非絶縁型12V降圧コンバータ

の回路を参考にしています。

 

回路の特徴としては、

LT8315のBIASで、LT8315のGNDが

ブートストラップされる構成のようです。

DCMには高電圧がかかるため、

抵抗の損失を考慮する必要があります。

 

出力電圧は

13VのZener-整流ダイオードのVfで

FBをかけています。

 

電流制限用のSOURCE抵抗の値は、

0.47Ωでは電圧が出ないので、

0.33Ω以下がよいようです。

 

出力インダクタンスの許容電流は、

最大出力電流を考慮する必要があります。

LTspiceの回路図です。

 

LTspiceの過渡解析です。

350ms程度で12Vにレギュレートされるようです。