ハーフブリッジ・トポロジーのバリエーション

商用電源(AC115/230V)から+-50Vの正負電源を得る

オフライン・コンバータ(SMPS)のトポロジーとして、

ハーフブリッジ・コンバータが適用できますが、

バリエーションとして、

ハードスイッチング(対称HB、プッシュプル)、

ソフトスイッチング(非対称HB、アクティブクランプ)、

LLC(共振型HB、プッシュプル)の

3つあるようです。

 

以下の資料が参考になります。

Power Converter Topoology Trends

Power Topologies Handbook

Power Topologies Poster

 

800W, +-50VのLLCハーフブリッジの既製品を参考としてあげておきます。

SMPS800RE

 

 

300Wハーフブリッジ・コンバータの基板設計

LTC3721-1による300W ハーフブリッジ・コンバータの基板設計です。

SMPSトランスはPC40EER35-Z, BEER35-1112CPFR

絶縁型ゲートドライバはSi8235AB-D-IS1,

デジタル・アイソレータはSi8710AC-B-IS

を想定しています。

出力はDC+-50V,

入力はAC100V/200Vのユニバーサル対応としています。

 

EAGLEの回路図です。

配線図です。

上面のベタ・パターンです。

下面のベタ・パターンです。

 

100mm x 80mmの両面基板では、

実装面積が限られるので、

このあたりが限界のようです。

 

500W フルブリッジPS-ZVSコンバータの回路設計

LTC3722-1 同期整流式デュアル・モード位相変調フルブリッジ・コントローラによる

500W フルブリッジコンバータの回路設計をまとめておきます。

 

LTspiceの回路図です。

LTspiceの過渡解析です。

緑:正側出力電圧(+50V)、青:正側CMC電流(5A負荷)

 

ほとんど、

500W フルブリッジ・コンバータの回路設計

と同じで、

コントローラおよび周辺回路の変更と

共振用のインダクタを追加するだけです。

 

以前、PFC、カレントセンストランス、パルストランスで設計したものを、

倍電圧整流、電流検出抵抗、絶縁型ゲートドライバに置き換えた形になっています。

250W ZVS-PSFB 50V正負電源の設計

 

 

 

 

500W フルブリッジ・コンバータの回路設計

LTC3721-1による500W フルブリッジ・コンバータの

回路設計をまとめておきます。

 

LTspiceの回路図です。

LTspiceの過渡解析です。

緑:正側出力電圧(+50V)、青:CMC電流(5A負荷)

 

ほとんど、

500W ハーフブリッジ・コンバーターの回路設計

と同じで、

絶縁型ゲートドライバとハーフブリッジを追加するだけですが、

パワー(電流)が2倍になるため、

CS抵抗とスロープ補償抵抗を調整する必要があります。

また、ゲートドライバの消費電流も考慮する必要があります。

 

コアをさらに大きなものに変えて、

1kW程度の出力構成にするのが適切なようです。

 

500W ハーフブリッジ・コンバーターの回路設計

Push-Pull PWM Controller LTC3721-1を用いて、

500W ハーフブリッジ・コンバーターによる

ユニバーサル・オフライン正負電源(AC100/200V->DC+-50V)を設計します。

 

LT3723-1/LTC3721-2 同期整流式プッシュプル PWMコントローラ

のデータシートには、

プッシュプル、フルブリッジ、ハーフブリッジおよび

フォワード・トポロジーをサポート

とあって、フルブリッジの標準的応用例が参考になります。

 

LTspiceの回路図はこちら。

LTspiceの過渡解析はこちら。

緑:正側出力電圧(+50V)、青:正側CMC電流(5A負荷)

 

回路構成として、

1次側は、

AC100V入力時、

倍電圧整流にして、

AC200Vの設計としています。

 

また、2次側は、

STTH15L06FPによるブリッジ整流としています。

 

LT4430のエラーアンプのゲインは10倍、

LT3723-1のRcxは30m Ohm、Rslopeは470 Ohm、

SSは68n, CTは330p(200kHz(ドライバ出力は100KHz))に

それぞれ、設定しています。

また、VCCのバイアス回路は、

15Vと3.3VのZenerで構成しています。

 

その他の主要部品などは、

500W 2スイッチ・フォワードコンバータの回路設計

を参考にしてください。

 

正負電源のラッチダウン

3端子レギュレータで正負電源を構成するときは、

ラッチダウン防止のためにSBDを保護回路として入れるように、

データシートに記述があるので認識していましたが、

同期整流で正負電源を構成するときも必要になるようです。

 

実際、フォワードコンバータによる正負電源の起動時に、

耐圧の異なる同期整流用のMOSFETが

フォワード用とフリーホイール用のいずれも、

正側だけ飛んでしまったので、

ラッチダウンと判断しています。

 

というわけで、正負電源のラッチダウンに関する資料をまとめておきます。

電源回路のトラブル事例と対策

三端子レギュレータについて

リニアレギュレータの逆電圧保護

アプリケーションノート YDSV500シリーズの原理と応用 非絶縁DC-DCコンバータ

300Wアクティブクランプ・フォワードコンバータの基板設計

300Wアクティブクランプ・フォワードコンバータの基板設計をまとめておきます。

なお、同期整流用のMOSFETドライバをLTC4446に、

MOSFETをIPA105N15N3に変更しています。

 

EAGLEの回路図はこちらです。

基板のレイアウトはこちらです。

基板上面のベタパターンはこちらです。

基板下面のベタパターンはこちらです。

同期整流のための4つのMOSFETと

2つのMOSFETドライバの配置スペースが必要になるので、

基板上側に1次側、基板下側に2次側を配置しています。

また、ADP1074のPGOOD端子にはプルアップ抵抗とLEDをつないでいます。

あと、IRFP240IRFP9240は基板上側に配置しています。

 

300Wアクティブクランプ・フォワードコンバータの回路設計

300Wアクティブクランプ・フォワードコンバータの回路設計

をまとめておきます。

D級アンプ用に、入力AC100V, 出力DC+-50Vの正負電源を構成します。

 

フォワード・コントローラに

ADP1074

絶縁型ゲートドライバに

ADuM4120-1A

フォワードコンバータの

Nch MOSFETに

IRFP240

アクティブクランプの

Pch MOSFETに

IRFP9240

同期整流用のNch MOSFETに

IPA086N10N3

をそれぞれ用いています。

 

LTspiceによる回路図を示します。

ADP1074の2次側のグランドを-50Vにして、

+50Vの同期整流用のMOSFETを

ADuM4120-1Aで駆動しています。

 

起動時の過渡解析の結果を示します。

緑がDC+50V、青がDC-50Vの出力です。

アクティブクランプなので、

RCDスナバの抵抗の発熱の問題はなく、

プッシュプルと違って、

1次側のMOSFETの耐圧も入力電圧を基準にすればよいのですが、

スイッチングに伴うサージ耐量だけが気になります。

 

300Wプッシュプル電源のトランス設計

既製品のスイッチング電源用トランスでは、

オーディオパワーアンプ用の300W程度の電源

(入力:AC100V, 出力:DC+-50Vを想定)に

適したトランスが見つからないので、

自作するための設計をまとめておきます。

 

以下の文献が参考になります。

トランジスタ技術2003年8月号 実際のディジタル・アンプ用スイッチング電源

スイッチング電源のコイル/トランス設計

高効率・低雑音の電源回路設計

 

まず、コアとボビンですが、

100kHz 300Wのプッシュプルコンバータを想定して、

JIS FEER 35Aの規格品から、

PC40EER35-Z

BEER35-1112CPFR

を選択しました。

 

次に、巻線ですが、

許容電流と巻数を考慮して、

2UEW 0.8mm

を選択しました。

 

次に、巻数ですが、

1次側電圧(Vp)=DC140V(max160/min120V)

2次側電圧(Vs)=DC50V(max80/min60V)

実行断面積(Ae)=107mm^2

AL値=4000nH/N^2(100kHz, 200mT)

飽和磁束密度(Bs)=max 200mT/min150mT

で、

Np=min38/max50 Turn

Ns=min19/max25 Turn

となりました。

 

最後に、巻き方は、プッシュプルコンバータ用なので、

Np1: 25×2層巻,

Ns1: 25×1層巻,

Ns2: 25×1層巻,

Np2: 25×2層巻,

のサンドイッチ巻にしたいと思います。

 

スナバ回路の熱損失のシミュレーション

LTspiceでスナバ回路のシミュレーションをしていて、

スナバ抵抗の定格が熱損失に耐えられるかを知る方法をまとめておきます。

 

Step 1. Alt Keyを押しながらトレースをクリックし電力を計算

Step 2. 対象領域をだけを拡大し、Ctrl Keyを押しながらトレースのラベルをクリックし平均値を計算

 

LTC3721-1によるプッシュプル電源におけるRCスナバ回路(5.1Ω, 1000pF)の

LTspiceシミュレーションの例を示します。

起動して電圧が50Vに安定するまでの時間領域(64ms-100ms)のスナバ抵抗(5.1Ω)の

電力のトレース(緑)とその平均値(ダイアログボックスの表示:2.8W)です。

ピーク電力0.8kW(ピーク電圧630V、ピーク電流12A)で、

250kHzのサージなので目視では平均値はよくわかりません。

 

1Wの抵抗で設計していましたが、

3Wにあげないと、

起動時に抵抗が発煙して燃えてしまいそうです。