ターゲットカーブとピラミッドバランス

REWのTarget Curve(House Curve)の設定方法をまとめておきます。

 

まず、PreferencesのHouse Curveタブで、周波数とゲインのペアを並べた

テキストファイルを設定できます。

ターゲットカーブは、いろいろあるようですが、

とりあえず、こちらを設定してみます。

The Measurement and Calibration of Sound Reproducing Systems

Target Curves for Dirac Live 2/3

+4dB low frequency boost

 

House Curveを設定後、EQ画面で測定データを開くと、

Target(青)がHOUSEとして表示されます。

House Curveを設定するとTarget Settingsは無視されるようです。

Set target leve, Match responses to targetのリンクをクリックすれば、

Filterの計算が実行されます。

低域を持ち上げて、高域を落とした

いわゆるピラミッドバランスになります。

 

フラットのターゲットカーブでは、

高域がキンキンして、

長時間の音楽鑑賞には堪えないので、

やはり、適切な音場補正は必要です。

 

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Markaudio CHN70の周波数特性と音場補正

Markaudio CHN70の周波数特性と音場補正についてまとめておきます。

 

10cm フルレンジ ペーパーコーンをトランスミッションラインにしています。

 

REWのEQ画面です。

低域のピークは共鳴管の3, 5, 7次高調波、

高域のピークは分割共振と思われます。

154Hz, 271Hz, 342Hz, 2,586Hzのピークをつぶして、

121.5Hz, 307Hzを持ち上げるEQになっています。

ペーパーコーンの聞きやすい高音に、

共鳴管による位相の乱れのない低音が加わって、

さらに魅力的な音になりました。

 

 

 

Markaudio CHR70の周波数特性と音場補正

Markaudio CHR70の周波数特性と音場補正についてまとめておきます。

 

10cm フルレンジ メタルコーンで、バスレフにしています。

 

REWのEQ画面です。

低域のピークは部屋の定在波、744Hz周辺のピークは分割共振と思われます。

65.6Hz, 92.3Hz, 172.5Hz, 269Hz, 744Hzのピークをつぶして、

111Hzを持ち上げるEQになっています。

音は、低音がすっきりして、

高域まできれいに伸びる感じです。

 

もともと極めてフラットな特性で、

軸特性も穏やかなため、

よいスピーカーだと思います。

 

Fostex FF105WKの周波数特性と音場補正

Fostex FF105WKの周波数特性と音場補正についてまとめておきます。

 

10cmフルレンジ、2層紙コーンとアルミ・リッジドームによるメカニカル2-wayのユニットを

バスレフにしています。

 

REWのEQ画面です。

 

低域のピークは部屋の定在波、1.5kHz周辺の盛り上がりは分割共振と思われます。

93.7Hz, 134.5Hz, 210Hz, 315Hz, 1,501Hzのピークをつぶして、

227Hzを持ち上げるEQになっています。

音は下から上まで元気よく出る感じで、

よいスピーカーに仕上がっています。

高域はリッジドームの軸特性の影響を受けるので、

セッティングとリスニングポジションに注意が必要です。

 

WP-FL10の周波数特性と音場補正

WP-FL10の周波数特性と音場補正についてまとめておきます。

 

10cmフルレンジ、パルプコーンでサブコーンとディフューザー付きユニットを

バスレフにしています。

 

REWのEQ画面です。

低域のピークは部屋の定在波、

高域のピークはサブコーンとディフューザーによるものと思われます。

93.1Hz, 130Hz, 543Hz, 941Hz, 9,764Hz, 11,970Hzのピークをつぶす

EQになっています。

もともとドンシャリ傾向の音ですが、

補正後は聞きやすい音になります。

軸特性の影響があるので、

セッティングやリスニングポジションに

注意が必要です。

Fostex PW80・PT20の周波数特性と音場補正

Fostex PW80・PT20の周波数特性と音場補正をまとめておきます。

 

8cmウーファーと2cmソフトドームの2Wayスリットバスレフです。

18kHz HPF 12dB/Octのアドオンで吸音材を変えています。

 

REWのEQ画面です。

低域のピークは部屋の定在波、高域のピークは分割共振と思われます。

12kHzに大きなピークがありますが、ツイーターの軸特性でカバーされます。

162Hz, 389Hz, 565Hz, 3,271Hz, 8,521Hz, 11,561Hzのピークをつぶす

EQになっています。

小型のデスクトップ・スピーカーなので、

聴感としては160Hzのピークが耳に付く感じでしたが、

すっきりした音になります。

 

Pioneer S-ST05の周波数特性と音場補正

Pioneer S-ST05の周波数特性と音場補正をまとめておきます。

 

12cmエッジレススピーカーと2.5cmソフトドームのネオジウム内磁型2Wayバスレフです。

13kHz HPF 12dB/Octのアドオンにして、吸音材を追加しています。

 

REWのEQ画面です。

低域のピークは部屋の定在波、高域のピークは分割共振と思われます。

もともと6dB/Octのネットワークでオーバーラップを広く取っていたため、

抜けが悪い感じになっていました。

176Hz, 347Hz, 506Hz, 3,704Hz, 7,370Hz, 10,627Hzのピークをつぶす

EQになっています。

音の方は、抜けがよくなりましたが、

ツイーターの能率が低いようで、

高域を早めに下げてつながりを良くするように

微調整をした方がよいかもしれません。

Onkyo D-N7TXの周波数特性と音場補正

Onkyo D-N7TXの周波数特性と音場補正をまとめておきます。

 

13cmモノコックウーファーと3cmリングツイーターの2Wayスリットバスレフです。

6kHz HPF 12dB/Octのアドオンにして、吸音材も変えています。

 

REWのEQ画面です。

低域のピークは部屋の定在波、高域のピークは分割共振と思われますが、

もともとピークは穏やかで、フラットなスピーカーです。

104Hz,  185Hz, 321Hz, 885Hz, 1,792Hz, 4,093Hzの

ピークをつぶすEQになっています。

音の方は、今風の音で下から上まできれいに出ます。

よくできたスピーカーだと思います。

Teac S-300の周波数特性と音場補正

Teac S-300の周波数特性と音場補正をまとめておきます。

 

13cmと2.5mソフトドームの同軸2Wayリアバスレフです。

4.5kHz HPF 12dB/Octのアドオンで

LCの定数と吸音材を変えています。

 

REWのEQ画面です。

低域は60Hzまでしか出ません。

低域のピークは部屋の定在波、

高域のピークは分割共振と思われます。

133.5Hz, 179Hz, 458Hz, 1,910Hz, 5,202Hz, 7,925Hzの

ピークをつぶすEQになっています。

音の方は、かなりクールな感じになります。

 

CP15Eの周波数特性と音場補正

CP15Eの周波数特性と音場補正をまとめておきます。

 

38cmと8cmの2wayバスレフで

3kHz HPF 12dB/Octでツイーターをアドオンするように改造しています。

 

REWのEQ画面です。

低域の3つのピークはバスレフポートと部屋の定在波、

高域の3つのピークはウーファーの分割振動と思われます。

85.6Hz, 162.5Hz, 258Hz, 674Hz, 2,723Hz, 4,429Hzの

ピークをつぶすEQになっています。

効果のほどはてきめんで、

低域が明瞭になり、

ブラシやシンバルの音も明確になります。