LT1166によるAB級コンプリメンタリBJTアンプの回路設計

東芝のTTC004B, TTA004B, TTC5200, TTA1943を用いた、LT1166によるAB級コンプリメンタリBJTアンプの回路設計をまとめておきます。

BJTアンプの回路図

まず、LTSpiceによる回路図をしめします。パワーBJTのSpiceモデルは2SC5200, 2SA1943で代用しています。MOSFETアンプとの違いは、LT1166のVtopとVbottomに470p, 100Vのバイパスコンデンサを追加するのと、ダーリントンドライバとパワーBJTの間にダイオードを追加する点です。

BJTアンプの周波数特性

AC解析による周波数特性です。ゲイン27dB, fc=55kHzとなります。ft=4MHzのパワーBJTなので、ドミナントポールがこのあたりに来るようです。

BJTアンプのアイドル時の出力のFFT

アイドル時の出力電圧のFFTです。ノイズフロアが-200dBとなります。バイアス電流はそれぞれ、ドライバ段が20mA、パワー段が100mA程度です。

損失はドライバ段が1W, パワー段が4W, プッシュプルなので全体で10W程度です。

BJTアンプの10kHz, 1.5V正弦波入力時の出力のFFT

10kHz, 1.5Vの正弦波入力の出力のFFTです。100Wクラスの出力で、ノイズフロアは-90dB程度まで上昇します。ダイナミックレンジとしては120dB程度です。

高スルーレートのオペアンプによるブートストラップアンプで、電流駆動ダーリントンドライバにフィードフォワードをかけて、トランスリニアバイアスによるカットオフしないAB級動作によりクロスオーバー歪が小さいということのようです。

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