差動増幅回路のCMRRと抵抗精度に関してまとめておきます。
これらの資料が参考になります。
Analog Dialogue 48-02 差電圧アンプ回路の“落とし穴”
RAQ Issue #165 ディファレンス・アンプ回路の抵抗は外付けでよいのか?
実際の回路として、電流モードD級GaN FETアンプで、出力LPFの前後の電圧を比例制御するためにユニティゲインの差動増幅回路を利用しています。
LPF通過後の電圧は差動増幅回路の反転入力に加算回路として取り込むため、抵抗内蔵型の差動増幅アンプ(LT1995など)が利用できません。
また、フットプリントを削減するため、積分回路と差動増幅回路は2回路のオペアンプ(ADA4001-2など)で構成している点も外付けの抵抗にするもう一つの理由です。
実際に、1%精度のMFS25F1KBから0.1%精度のRG2012-N-102-B-T5の4つの抵抗を変更してみました。CMRRが約20dB向上する計算です。

写真中央の抵抗アレイ作成基板2つにそれぞれチップ抵抗を2つずつ載せてADA4001-2の2回路目の反転入力および非反転入力に実装しています。
音質の変化としては、ドラムのキックなどの打撃音の押し出し感が増すようです。