ブートストラップ回路の最適設計をまとめておきます。
こちらのアプリケーション・レポートが参考になります。
Bootstrap Circuitry Selection for Half-Bridge Configurations
ここでの設計課題は、ブートストラップ・ダイオードの選定です。
SBD(STPS2150)とFRD(STTH1R02)のどちらが最適かを検討します。
ハーフブリッジ・ドライバをSi8244,
ブートストラップ抵抗を1 Ohm,
ブートストラップ・コンデンサの容量を1uF,
バイパス・コンデンサの容量を10uFとして、
電源レールが+-48V、
スイッチング周波数が1MHzのD級 GaN FET(TPH3206PS)アンプの
アイドル時の様子を
LTspiceでシミュレーションしてみます。
まず、逆回復電流の過渡解析です。
SBDはほとんど発生しません。
FRDは-100mAほど発生します。
つぎに、出力電圧のノイズフロアのFFTです。
SBDは-97dBです。
FRDは-82dBです。
結論として、高速D級アンプでは、
ブートストラップ・ダイオードの選択によって、
ノイズレベルに大きな違いがでます。