D級アンプは、音声信号を積分器と比較器でPWM信号にAD変換して、
ゲートドライバとハーフブリッジでPWM信号を電源レールまで増幅して、
LPFでDA変換しています。
自励式の場合、通常、ハーフブリッジの出力をフィードバックすることで、
シグマデルタ型のADコンバータを構成します。
積分器のフィルター構成で、1次もしくは2次の
ノイズシェーピングを構成します。
積分器は通常、オペアンプで構成しますが、
どのような特性が重要でしょうか?
結論から言うと、
DCゲインとオフセット電圧、
GB積とスルーレートになります。
AD変換の対象となるオーディオ信号の帯域は、
20Hz-20kHzなので、
DCゲインが大きくないと、
低域での積分器(LPF)の直線性が確保できません。
オフセット電圧が大きいと、
比較器での変換精度が確保できません。
GB積とスルーレートが低いと、
十分なオーバーサンプリングができません。
比較器は、プロパゲーションディレイが小さく
スイッチングおよびセトリング時間が高速で、
通常、グランドがリファレンスになるため、
電源変動が小さい方がよい低消費電力のものが適しています。
文字通り、サンプリング精度すなわち音質に直結します。