300Wアクティブクランプ・フォワードコンバータの回路設計

300Wアクティブクランプ・フォワードコンバータの回路設計

をまとめておきます。

D級アンプ用に、入力AC100V, 出力DC+-50Vの正負電源を構成します。

 

フォワード・コントローラに

ADP1074

絶縁型ゲートドライバに

ADuM4120-1A

フォワードコンバータの

Nch MOSFETに

IRFP240

アクティブクランプの

Pch MOSFETに

IRFP9240

同期整流用のNch MOSFETに

IPA086N10N3

をそれぞれ用いています。

 

LTspiceによる回路図を示します。

ADP1074の2次側のグランドを-50Vにして、

+50Vの同期整流用のMOSFETを

ADuM4120-1Aで駆動しています。

 

起動時の過渡解析の結果を示します。

緑がDC+50V、青がDC-50Vの出力です。

アクティブクランプなので、

RCDスナバの抵抗の発熱の問題はなく、

プッシュプルと違って、

1次側のMOSFETの耐圧も入力電圧を基準にすればよいのですが、

スイッチングに伴うサージ耐量だけが気になります。

 

300Wプッシュプル電源のトランス設計

既製品のスイッチング電源用トランスでは、

オーディオパワーアンプ用の300W程度の電源

(入力:AC100V, 出力:DC+-50Vを想定)に

適したトランスが見つからないので、

自作するための設計をまとめておきます。

 

以下の文献が参考になります。

トランジスタ技術2003年8月号 実際のディジタル・アンプ用スイッチング電源

スイッチング電源のコイル/トランス設計

高効率・低雑音の電源回路設計

 

まず、コアとボビンですが、

100kHz 300Wのプッシュプルコンバータを想定して、

JIS FEER 35Aの規格品から、

PC40EER35-Z

BEER35-1112CPFR

を選択しました。

 

次に、巻線ですが、

許容電流と巻数を考慮して、

2UEW 0.8mm

を選択しました。

 

次に、巻数ですが、

1次側電圧(Vp)=DC140V(max160/min120V)

2次側電圧(Vs)=DC50V(max80/min60V)

実行断面積(Ae)=107mm^2

AL値=4000nH/N^2(100kHz, 200mT)

飽和磁束密度(Bs)=max 200mT/min150mT

で、

Np=min38/max50 Turn

Ns=min19/max25 Turn

となりました。

 

最後に、巻き方は、プッシュプルコンバータ用なので、

Np1: 25×2層巻,

Ns1: 25×1層巻,

Ns2: 25×1層巻,

Np2: 25×2層巻,

のサンドイッチ巻にしたいと思います。

 

3レベルPWM D級アンプの試作

3レベルPWM D級アンプを試作しました。

 

主要ディバイスは、

制御用にADA4001-2,

三角波生成用にLT6275,

電流検出にLT1995,

コンパレータにLT1713,

PWMドライバにSi8244,

出力段のSiC MOSFETにC3M0280090D

をそれぞれ使用しています。

 

肝心の音は、

エージングが進んでいる段階ですが、

リファレンスモニタに用いているS-300

ロックコンサートのライブ音源を聴く限り、

自然な感じで色づけのない感じです。

 

ハーフブリッジのGaN電流モードD級アンプとの比較になりますが、

もはやこのレベルになると、

フルブリッジやハーフブリッジなどの

回路方式による音質の違いというのはほとんど感じられません。

 

400Wの出力が必要でない限り回路規模が大きくなるので、

100Wまでならハーフブリッジの電流モードD級アンプで

十分なのかもしれません。

 

スナバ回路の熱損失のシミュレーション

LTspiceでスナバ回路のシミュレーションをしていて、

スナバ抵抗の定格が熱損失に耐えられるかを知る方法をまとめておきます。

 

Step 1. Alt Keyを押しながらトレースをクリックし電力を計算

Step 2. 対象領域をだけを拡大し、Ctrl Keyを押しながらトレースのラベルをクリックし平均値を計算

 

LTC3721-1によるプッシュプル電源におけるRCスナバ回路(5.1Ω, 1000pF)の

LTspiceシミュレーションの例を示します。

起動して電圧が50Vに安定するまでの時間領域(64ms-100ms)のスナバ抵抗(5.1Ω)の

電力のトレース(緑)とその平均値(ダイアログボックスの表示:2.8W)です。

ピーク電力0.8kW(ピーク電圧630V、ピーク電流12A)で、

250kHzのサージなので目視では平均値はよくわかりません。

 

1Wの抵抗で設計していましたが、

3Wにあげないと、

起動時に抵抗が発煙して燃えてしまいそうです。