平滑コンデンサを分割(Split Reservoir Capacitor)して整流平滑後にLPFを構成することにより、
商用電源の整流後のリップルノイズ(100Hzのハムノイズ)を12dB下げる
SiC SBD電源を試作しました。
主回路はSCS310AP x8, 6,800uF, 50V x8, 0.47Ω 10Wx2で構成しています。
2段目の1次CR LPFのコーナー周波数(fc)は
fc=1/(2*Pi*13,600E-6*0.47)=25Hz
となって、
-6dB/Octで減衰するため
リップルノイズへの効果としては
-12dB@100Hzとなります。
LT Spiceによるシミュレーション回路はこちら。
赤が1段目(平滑後)、緑が2段目(LPF通過後)の過渡解析による電圧波形です。
PCBのレイアウトはこちら。
1段目と2段目のグラウンドを分割する必要があるので、
グランド面のベタパターンにもスリットを入れています。
こちらは底面のベタパターンです。
パワーアンプの電源のリップルノイズは
能率の低いスピーカーでは気になりませんが、
静かな部屋で高能率のスピーカーでならす場合は耳に付きます。
パワーアンプの電源は大電流を扱うため、
リニアレギュレータによるアプローチは熱損失の対策が大きくなります。
また、スイッチング電源によるアプローチは
スイッチングノイズの対策が必要になります。