SPICE過渡解析実行エラーの原因と対策

SPICEシミュレーショによる電源回路の過渡解析などで、

エラーが出て解析がすすめられないことがありますが、

こちらの記事に、それらの原因と対策がまとまっていて、

参考になります。

 

SPICEの仕組みとその活用設計

解析実行エラーの原因と対策(その2) (3/3)

解析設定条件を原因とする収束エラーへの対策

表2 SPICE3F5マニュアルに基づく解析条件設定の主な変数

この表に基づくSPICEディレクティブの例としては、

.options method=gear itl1=1000 itl4=500 abstol=1e-6 chgtol=1e-14 vntol=1e-3 reltol=0.01 gmin=1e-8

といった感じになります。

 

LT spice IVでは、SolverはNormalとAlternateがありますが、

.optionsでは設定できないので、

過渡解析などの実行前に

Simulate->Control Panel->SPICE->Engine->Solver

の設定を確認する必要があります。

 

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高音質オーディオ用電源IC

Rohmから高音質オーディオ用電源ICがサンプル出荷されているようです。

 

データシートはこちら。

BD37201NUX

BD37210MUV

BD37215MUV

 

ニュースリリースはこちら。

 

世界初、高音質オーディオ用電源IC「BD372xx シリーズ」を開発
アナログ設計技術と音質設計技術の融合により、電源ラインから音質向上に貢献

 

 

Si8244によるD級GaN MOSFETアンプの設計

D級GaN MOSFETアンプの

スイッチング速度を追求するために、

より高速なドライバとしてSilicon LabsのSi8244を選択し、

回路はSi824xClassD-KITを参考にして、

SPICEシミュレーションしてみました。

過渡解析の結果はこちらです。

自励発振周波数はデッドタイムに依存しますが、

2MHzを越えるようです。

 

DSDのサンプリング周波数が2.8224MHzなので、

音も期待できると思います。

 

一方でスイッチング周波数が増加するにつれて、

ドライバの熱損失が問題になってきますが、

試作してみる価値はありそうです。

 

また、Si8244は絶縁型ドライバなので、

レベルシフトが不要になり、

回路も単純になります。