IR(Infenion)のハイ・アンド・ローサイド・ドライバIR2110で
D級GaN MOSFETアンプの設計をしてみました。
LT Spiceでの回路図はこちらです。
1V, 20KHz正弦波の入力に対する過渡応答はこちらです。
設計のポイントとしては、
レベルシフト回路、
デッドタイム回路、
ブートストラップ回路、
積分器の定数、
を上げておきます。
レベルシフト回路は、LT1016のデータシートを参照して下さい。
-24Vのグランド変換と5Vから12Vのレベルシフトを行っています。
デッドタイム回路はCRD回路で85nsのデットタイムを生成しています。
ブートストラップ回路は、Fairchild(ON Semi)のアプリケーションノートを参照して下さい。
ローサイドのバイパスコンデンサにも抵抗を入れているのは、
ハイサイドとローサイドのゲート駆動電圧をできるだけ揃えるためです。
積分器の定数は、LT1363の出力範囲の中で三角波(鋸波)が移動するように、
決めます。
ブレッドボードで動作を確認したところ、
自励発振周波数(搬送波周波数)が1.2-0.95MHz程度(温度によって変動する)となりました。
SPICEシミュレーションの結果とよく一致しています。

ソースタブから出力をとり、
ソースピンはゲートドライバ(IR2110)のVsとCOMにつなぐケルビン接続としています。