理想ダイオードブリッジコントローラの保護回路(TVS)

LT4320のデータシートを読んでいて、以下の文章が気になりました。

トランジェント電圧サプレッサ
LT4320の絶対最大定格を超える短い過電圧イベントが発生する可能性があるアプリケーションでは、
LT4320のできるだけ近くに、
OUTPピンとOUTNピンの間に単方向トランジェント電圧サプレッサ(TVS)を取り付けてください。

次にTVSの選択方法を調べていく中で、
スタンドオフ電圧、ブレークダウン電圧、クランプ電圧の関係が
よくわからなかったので以下のサイトを参考に、
シミュレーションをしてみました。

サージ・サプレッサの特性

TVSとしてSTMのTRANSIL 1.5KE56AのSPICEモデルを選択して、
8/20usの指数関数パルスをピーク電圧350V,500V,750V,1KVをそれぞれ
ソースインピーダンス4Ωで印加しています。

ブレークダウン電圧56Vでクランプが始まりますが、

ピークパルス電圧に応じて、

クランプ電圧が66Vまで、

ピークパルス電流が22A、

電力損失が1.4KWまで

それぞれ上昇していくことがわかります。

 

オーディオアンプ用の正負電源の場合
定常電圧は45Vなので、
スタンドオフ電圧はこれよりも大きくないとTVSが誤作動してしまいます。

一方、LT4320のOUTPの最大電圧は72Vなので、
TVSのブレークダウン電圧とクランプ電圧がこれよりも小さくないと保護できません。

また、TVSのピークパルス電力損失Pppは想定されるサージを吸収できることが必要です。

結論としては、1.5KE56A(最大損失1500W, ブレークダウン電圧56V)でよいようです。

 

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