なぜオーディオアンプを作るの?とか、
アンプを作って何になるの?とか
よくきかれます。
究極的には、アンプを実際に作ってみて、
誰も聴いたことのない音を、聴いてみたいという、
欲求充足行為だと自分では認識しています。
あらゆる趣味や道楽は、このあたりの、
好きとか面白いとか、製作の達成感とか、
そういった感情に基づいていると思います。
なので、結局の所、
オーディオアンプを作るということは、
自分の聴きたい音を聴くための道具を作っている
ということになります。
もちろん、既製品で満足できれば、
わざわざ自分で設計して製作するということはしません。
この、既製品で満足できないというのは、
いったいどういうことでしょうか?
この満足という感情は、
普通の人は音の好みや見た目、値段で決まるのでしょうが、
どうやらオーディオマニアや自作する人は、
それだけでは決まらないようです。
いわゆる、こだわりというものが満たされる必要があります。
ブランドにこだわる人、
値段にこだわる人、
部品にこだわる人、
増幅方式にこだわる人など、
実にさまざまです。
このように考えていくと、
自作する人に取っては、
実現したい設計思想が最も重要だということに行き着きます。
なので、実際の設計や製作に採用した案だけでなく、
採用しなかった理由や設計時に考慮した内容にも、
別の機会や他の人に取っては価値があると考えます。
実際、いろいろな設計事例や製作記事などを調べているときにも、
これらの周辺情報はかなり読み込んでいて、
自分自身の設計思想に影響を及ぼしています。
そこで、設計や製作の合間に考えていることも、
設計思想として公開していきます。